乗車券不正利用をしている
鉄道アイドル木村裕子


青春18きっぷ不正転売事件
2009年初め、鉄道アイドル木村裕子がきっぷの不正購入を暴露し、ネットで祭りになっている。
「みんながやっているから良いじゃない」という発想は、およそ鉄道ファン代表とはいえないものである。

問題のきっぷは「青春18きっぷ」である。
そしてその問題のブログはこちらだ。
http://yuyu385.blog.drecom.jp/daily/200901/02
「4回分は横見さん使用で1回分余った切符があったからこれを使って♪と言われ、ゆゆが買い取ったんです。」

お見事、きっぷの不正転売暴露の瞬間である。
実は青春18きっぷの残券売却は違法行為なのだ。
その根拠は次の通りだ。

旅客営業規則
http://www.jr-odekake.net/guide/stipulation/
こちらに次のような規定がある。

(定期乗車券以外の乗車券が無効となる場合)
第167条
(7) 旅行開始後の乗車券を他人から譲り受けて使用したとき。

(用語の意義)
第3条 この規則におけるおもな用語の意義は、次のとおりとする。
(10) 「旅行開始」とは、旅客が旅行を開始する駅において、乗車券の改札を受けて入場する
ことをいう。ただし、駅員無配置駅から旅客が乗車する場合は、その乗車することをいう。

簡単に言えば、改札を受けた後のきっぷは転売しちゃいかんと言うことである。
青春18きっぷも一回目の日付スタンプが入った時点で、「旅行開始」である。
ただし複数で利用しとても良いという特例はあるが、あくまで同時に同一行程を旅行しなくてはならないのだ。

たしかに青春18きっぷは残券を売却するというのは当たり前になっており、時期になると金券ショップやヤフオクでも多数販売されているのは事実であるし、今回事実確認したJRの中にも「良いか悪いかと言われれば『悪い』という回答になるが、悪意の確信犯である、いわゆるキセルとは性質が違うので、特に取締りと言うことは今の所考えていません」と回答したところがあったのも事実だ。

だが、「みんながやっているから」という理由が正当な理由になどならない。
最近も障害者団体が利用できる第三種郵便を利用しダイレクトメールを発送すると言う行為が大変大きな問題となり、逮捕者が相次いでいるが、この方法はDM業者の間では一時ポピュラーとなっており、真っ当なビジネスセミナーでもこの方法が紹介されるほど当たり前に横行していたが、それは合法なのではなく、単に表面化しなかっただけで、表面化したらご覧の通り大問題である。
今回の転売事件もたしかに一般化しているとはいえ、鉄道ファン代表のようにしてマスメディアに登場する鉄道アイドルだというのなら、常にきっぷの正しい使用を呼びかけていかなくてはならない立場だ。
それが自らきっぷの不正購入とはお粗末極まりない。

もう一つ大きな問題は、鉄道アイドル木村裕子が青春18きっぷを不正に入手した入手先である。
これもプログに書かれているように、入手先は鉄道ライターの横見浩彦だ。
ましてそのブログには「切符のことなら俺に聞け!!というスペシャリストの横見さんだもんね♪」と書かれているが、旅客営業規則も知らない者のどこがスペシャリストなんだと言いたい。
あくまで合法的な手段として裏業を知っているというのならスペシャリストと言えるだろうが、旅客営業規則を無視しているのではただの無法者である。

さて、相変わらず鉄道アイドル木村裕子は自身が失態を犯した時、謝罪し、是正しようとはしない。
今回の問題、たしかにネット上の祭りであるから「知らなかった」と言い切るのであれば、まぁ仕方ないだろう。
だが、この事件の直後にはEF55さよなら運転のイベント出演を控えていたため、JR東日本本社や高崎支社に対して様々な情報提供や抗議があったようであるから、当然聴取されているだろう。
やってしまったことは仕方ないにしろ、ブログで「旅客営業規則の解釈に誤りがあり関係者の方にご迷惑をおかけしました」と謝罪し、旅客営業規則第264条に基づき、正規運賃の2倍相当額の支払いをJRに対して申し出るべきではないのか?
むしろそうした方が、その真摯な態度に評価は上がるはずだ。
しかし鉄道アイドル木村裕子は自身の失態については常に無かった事にしてしまう。

なお、本項出稿に当たってはJR東日本、JR北海道、JR西日本に事実関係を確認したうえで記載している事を申し添えておく。
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